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20221227【全く違う意味で衝撃の結末】「くちびるに歌を」

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長崎、五島の少年少女たちが合唱をする。
と聞くだけで素敵なエモが胸に満ちる作品。

主人公の一人、サトルのかわいさにウットリしながら聞くのだが、
後半、急スピードで成長するサトルに「待って!追いていかないで!サトルさん!」と非常に気持ち悪い思いを抱く。

大人になった今読むのもいいし、自分が中高生の時に出会っていても胸に残る名作だっただろう。

しかし一番驚いたのは最後、作者の中田永一氏があの乙一の別名義であることを知った時。
新宿の路上で聞いていたのだが思わず声が出た。

乙一氏は自分が小説を読むようになった時に触れた作家の一人だ。

ホラー、なんなら猟奇的な作品を書いていた彼が、
時を経てこんな爽やかな児童文学を書いていたなんて。

自分が年をとったように、乙一氏も年をとっていた。
会ったこともない小説家の人生に思いをはせてしまった。